映画

父と母と息子の物語と、ミクロな視点からの平和主義─「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

huluで「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」を観た。以下感想を。 主人公の少年・オスカーは、アスペルガー症候群の疑いがあり、コミュニケーションが苦手だ。そんな息子のために父が作ったのが、「調査探検」という遊び。「ニューヨークには、かつ…

薄味だが、決めるところは決めている─「引っ越し大名!」

「引っ越し大名!」を観てきた。以下感想を。 キャラクターの魅力も申し分なく、笑いどころも多々あり、及第点ではあるのだが、まず引っ越しするまでが長い長い。物を捨てたり借金したり人員削減したりと、色々やってはいるのだが、場面が変わらず絵的に地味…

個人と社会の再生物語─「アマンダと僕」

あらすじ 突然の悲劇で肉親を失った青年と少女の絆を描き、2018年・第31回東京国際映画祭で最高賞の東京グランプリと最優秀脚本賞をダブル受賞したフランス製ヒューマンドラマ。パリに暮らす24歳の青年ダヴィッドは、恋人レナと穏やかで幸せな日々を送ってい…

2019年上半期映画観賞総括

やたらと漢字の多いタイトルになってしまった。 2019年前半戦が終わりましたね。時間が進むのが早すぎて目眩がします。個人的にこの半年は色々と変化だったり挑戦だったり、うまくいったり失敗したりとめまぐるしかったのですが、楽しいことばかりではない日…

生まれ直す時代と女---「私の20世紀」

映画『私の20世紀』4Kレストア版 公式サイト イルディコー・エニェディ監督による三十年前の幻の処女作・「私の20世紀」を観た。以下感想を。 あらすじ エジソンが発明した電球のお披露目に沸き立つ1880年、ハンガリー・ブダペストで双子の姉妹が誕生した。…

2016年〜観た映画まとめ

ここ数年は割と入退院の繰り返しで、あまり映画は本数観れていないのですが、漸く生活も落ち着きだしたので、2015年にやったきり(2015年上半期観た映画まとめ - 東のエデン)だった、観た映画のまとめをやります。2016年からになります。なんだかんだで多いの…

「僕と君」からはじめる世界改革——「グリーンブック」

(※映画「グリーンブック」は、とっても面白い映画です。まだご覧になっていない方は、ネタバレ満載のこのエントリを読む前に、是非劇場に足を運んでみてください。) あらすじ 時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニ…

人生が表面をさらうように交差する場所ーー『クワイエットルームにようこそ』

松尾スズキによる2007年の映画、『クワイエットルームにようこそ』を観た。以下感想を。ネタバレ注意。 フリーライターである作倉明日香(内田有紀)は、目覚めると見知らぬ病室にいた。そこは入院患者の中で「クワイエットルーム」と呼ばれる、精神病院女子病…

2015年上半期観た映画まとめ

本のまとめをやったからには、映画のまとめもやらんとな、ということで。 2015年上半期を一言で表すならと聞かれたら、間髪入れず「映画」と答えるようなそんな半年だった。私はもともと映画が苦手で、だってテレビ見る習慣無いから二時間画面見つめてるだけ…

ラスト五分の驚愕と、ラスト五秒の恐怖―映画『イニシエーション・ラブ』

(※映画『イニシエーション・ラブ』は、とっても面白い映画です。予告編や公式サイトでも散々宣伝されている通り、驚きのどんでん返しも用意されていますので、まだこの映画を観ていない方は、ぜひまず劇場に足を運んでから、ネタバレ満載のこのエントリを読…